6日午後3時5分ごろ、宮崎市の大淀川河口で「漁船が転覆するのを見た」と目撃者から118番があった。船は遊漁船「五六(ごろ)丸」(3・9トン)で、乗船していた男性6人全員が間もなく救助されたが、うち2人は搬送先の病院で死亡が確認された。
宮崎海上保安部や市消防局によると、死亡したのは船長の橋口孝二さん(55)と池田靖さん(64)=いずれも宮崎市。他の30~60代の4人は意識があり命に別条はない。
五六丸が所属する宮崎県新富町漁協によると、五六丸は釣り客を乗せて沖に出た後、転覆現場近くの宮崎港に帰港する途中だったとみられる。清(せい)範夫組合長(75)は「今日は波が高かった。転覆した場所は引き潮で浅くなるところで、うねりで高くなった波にのまれたのではないか」と話した。近所の男性(85)は「白波が立つあたりで船が転覆し、近くの海面に男性が1人浮いていた。もう1人は消波ブロックに打ち上げられていた」と振り返った。
気象庁などによると、宮崎市沖では6日午後1時半すぎに波の高さ2・5メートルを観測。午後2時すぎから波浪注意報が出ていた。【塩月由香、栗栖由喜、長岡健太郎】