自民党の最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)が政治資金パーティー収入の一部を議員側に還流させ裏金にしていたとされる問題で、同派の3議員側が約5000万円~4000万円超のキックバックを受け、政治資金収支報告書に収入として記載していなかった疑いがあることが11日までに、関係者への取材で分かった。裏金の総額は、安倍派全体で数億円規模に膨らむ可能性がある。
3人は大野泰正参院議員=岐阜選挙区、池田佳隆衆院議員=比例東海、谷川弥一衆院議員=長崎3区。元五輪担当相の橋本聖子参院議員=比例=にも1000万円超が還流し、収支報告書に記載されていない疑いも新たに判明した。
東京地検特捜部は政治資金規正法違反(不記載など)容疑での立件を視野に入れ、派閥側の不記載を中心に捜査。議員側については金額や悪質性などを踏まえ刑事責任の有無を判断するとみられる。
[時事通信社]