今回4人の閣僚を起用した岸田総理の狙いと今後の政権の見通しについて、官邸キャップの川西記者の中継です。
安定感、即戦力を重視し、全員を閣僚経験者で固めた今回の人事で特に注目されるのは官房長官の林氏です。
岸田総理は来年の総裁選をにらみ、今年9月に岸田派ナンバー2の林氏を外務大臣から外して、派閥の立て直しを委ねたばかりでした。
総裁選再選のことなど考える余裕もなく、「最後のカード」である林氏を閣内に戻さなければならないほど追い詰められているのが現状です。
ただ、政権の立て直しは容易ではありません。
きのうの記者会見で岸田総理は「信頼回復のために火の玉となって取り組む」と決意を語ったものの、政治資金規正法の改正といった具体策には踏み込みませんでした。
これは、「事実関係の確認が先」という判断に加え、自民党内で派閥改革や法改正への慎重論が根強いことが背景にあります。
しかし、ここで強い覚悟を示せなければ「火の玉ではなく、火だるまのまま終わる」、政府・与党内からはこんな声が聞こえています。