埼玉県飯能市美杉台の住宅の敷地で昨年12月、住人夫婦と帰省中だった長女の3人が殺害された事件で、さいたま地検は21日、同じ住宅街に住んでいた無職斎藤 淳 容疑者(41)を殺人罪などでさいたま地裁に起訴した。
起訴状などでは、斎藤容疑者は昨年12月25日午前7時過ぎ、近所に住む米国籍のビショップ・ウィリアム・ロス・ジュニアさん(当時69歳)と妻の森田泉さん(同68歳)、長女の森田・ソフィアナ・恵さん(同32歳)の頭や首をおので複数回切りつけて殺害したうえ、夫婦宅に灯油をまき、放火したなどとしている。
斎藤容疑者の自宅は夫婦宅から約60メートルの場所。捜査関係者によると、近くの防犯カメラに犯行の状況が映っていたが、斎藤容疑者は逮捕後の調べに対し、「知らない」と否認したり、供述を拒否したりしていた。
地検は刑事責任能力の有無を調べるため、2月以降、斎藤容疑者の鑑定留置を2度にわたって実施。計10か月にわたる鑑定の結果、刑事責任能力を問えると判断した。