安倍派、改選議員に全額還流か=パーティー収入、参院選の年―松野・世耕・高木氏ら任意聴取へ・東京地検

自民党の最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)が政治資金パーティー収入の一部を裏金化していたとされる事件で、同派側が改選を迎える参院議員に対し、パーティー券販売で集めた資金の全額をキックバック(還流)していた疑いがあることが22日、関係者への取材で分かった。選挙戦に向けた措置とみられる。
東京地検特捜部が松野博一前官房長官のほか、世耕弘成前参院幹事長、国対委員長を辞任した高木毅衆院議員ら同派幹部から任意で事情聴取する方針であることも判明。特捜部は、キックバックや政治資金収支報告書の不記載に関する認識などを確認するとみられる。
関係者によると、安倍派では派閥のパーティー券販売について所属議員の当選回数や役職などによってノルマが設定され、超過分は議員側にキックバックする運用が行われてきた。ノルマ超過分は派閥や議員側の収支報告書に記載せず裏金化していた疑いが持たれている。
参院議員の任期は6年で、3年ごとに半数が改選される。安倍派は参院選の年に限り、改選を迎える議員が集めたパーティー収入について、ノルマ超過分だけでなくノルマ分も含めた全額を還流させていたとみられる。
[時事通信社]

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