石川・新潟の一部で通信障害 緊急通報は公衆電話など活用を

通信大手各社によると、石川県を中心とした地震の影響で、石川県と新潟県の一部で、携帯電話やインターネット、固定電話が利用できないか、つながりにくくなる障害が発生している。110番や119番など緊急通報が利用できない恐れがあり、通信各社は公衆電話など代替手段を活用するよう呼びかけている。
総務省の2日午後4時点のまとめによると、NTTドコモは、石川県七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町と新潟県糸魚川市の7市町の一部で通信障害が発生。ソフトバンクは金沢市と新潟県上越市を含めた石川・新潟両県の9市町の一部で通信利用に支障が出ている。
KDDI(au)は石川県七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町の6市町で障害が発生しているが、新潟県の一部地域で1日発生した障害は同日中に復旧した。楽天モバイルは石川県七尾市、輪島市、珠洲市、宝達志水町、能登町の5市町で障害が発生している。
固定電話などの通信サービスは2日午後2時半現在、石川県珠洲市、輪島市、志賀町の一部で、NTT西日本の固定電話約6570回線、インターネット回線約1030回線、光ファイバーを利用する「ひかり電話」は約670回線などが利用できなくなっている。
NTT西日本によると、被災地で停電が復旧しなければ、NTT西日本の通信設備の非常用電源が枯渇し、2日午後5時以降から石川県北部の一部地域で固定電話やインターネット通信サービスが利用できなくなる恐れがあるという。
通信各社は、安否情報を伝達できる災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板の運用を始めた。災害用伝言ダイヤルは171番に電話すると、伝言を録音できる。災害用伝言板(web171)は、インターネット専用ページで安否情報を文章や音声で登録することができる。
また、携帯各社は、無料で使用できる公衆無線LANサービス「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」を、石川県、新潟県、富山県、福井県の全域で順次開設している。
スマートフォンやタブレットのWi-Fi接続からネットワーク名「00000JAPAN」を選択すれば、誰でも無料で使用できる。ただし、通信は暗号化されないため、各社はクレジットカード情報や個人情報など重要な情報のやり取りは控えるよう呼びかけている。【道永竜命】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする