みんつく党・大津綾香氏〝資金絶ち〟で残る10億円借金の行方 立花孝志氏側と「泥沼暗闘」

みんなでつくる党(旧政治家女子48党、旧NHK党)のお家騒動で16日、斉藤健一郎氏と浜田聡氏の両参院議員は大津綾香氏が党首を務める同党に所属せずに無所属で活動するとした。両氏のボスである立花孝志氏が約3・3億円の収入をフイにしてまで重大決断したワケとは――。
「攻撃は最大の防御。ここは3・3億円を捨てる」(立花氏)。国政政党はこの日までに党所属議員を届け出る必要があり、議員数や得票数によって、その年の政党交付金の額が決まる。所属議員ゼロの場合は支給されない。
同党は昨年3月に立花氏から大津氏に代表交代していたが、両者は対立し、代表権争いとなっていた。3月にも訴訟の一審判決が出るために斉藤氏は苦渋の党残留を前日に表明したが、この日、把握していない銀行口座を大津氏側が作って、政党交付金を得ていたことが判明。立花氏は差し押さえるために銀行名の開示を大津氏に迫ったが、拒否されたことで「これ以上、彼女におカネを使わせるのは良くない」と急転、両議員を引き上げるとした。
今後の焦点は約10億円にも上る借金の行方だ。今年分の政党交付金約3・3億円が得られなくなり、返済の原資は消失するが、立花氏は次期衆院選に新たな政治団体で挑戦し、国政政党返り咲きの青写真を描く。ビッグスポンサーのアテもあるとして、債権者への返済責任は果たすとした。
一方で、借金を借り換えし、裁判で大津氏が勝利した場合には、約7億円の負債が大津氏側に残るスキームを取るという。
立花氏は「(大津氏は)本当に国政政党の党首をやりたいんだろうが、オレもやりたい。この国を変えないといけないが、大津は損害賠償とか言っている。これ以上、国政政党の代表をやらせるわけにはいかない」と3億円を一時的に失っても大津氏には、自由におカネを使わせてはいけないとした。
大津氏側もあの手この手で借金を立花氏側へ押し付ける策を練っており、泥沼の争いはまだまだ続くことになる。

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