東京都台東区の自宅で向精神薬などを飲ませて4歳の次女を殺害したとして、両親が逮捕された事件で、次女の兄姉の体からは向精神薬などが検出されていないことが15日、捜査関係者などへの取材で分かった。
3人きょうだいのうち、次女だけが向精神薬を飲まされるなどしていたとみられ、警視庁浅草署捜査本部は、次女への日常的なネグレクト(育児放棄)もあったとみて詳しい動機を調べる。
捜査関係者などによると、父親の細谷健一(43)、妻の志保(37)両容疑者は、小学生の長男(10)と長女(8)、保育園児の次女美輝ちゃん=当時(4)=と5人で、台東区のマンションに暮らしていた。美輝ちゃんは昨年3月に死亡。同年8月に児童相談所が長男と長女を一時保護し、血液検査をしたところ、向精神薬などの成分は確認されなかった。
同庁が鑑定をしたところ、美輝ちゃんの毛髪からは統合失調症などの治療薬「オランザピン」の成分が検出された。一定期間、摂取させられていたとみられる。
[時事通信社]