「時代錯誤」「火に油」=自民ダンサー問題、与野党が批判

昨年11月の自民党青年局の会合に露出度の高い衣装の女性ダンサーが招かれた問題を巡り、与野党から12日、批判が相次いだ。自民党幹部は「不適切」として猛省を求めた。野党は「あまりにも時代錯誤」(日本維新の会の音喜多駿政調会長)と非難した。
自民の森山裕総務会長は記者会見で「懇親目的を大きく逸脱し、極めて不適切だ」と指摘。松山政司参院幹事長も「不謹慎で遺憾だ」と述べた。加藤鮎子男女共同参画担当相は「女性の参画が確保されていれば、あのような演出にはならなかった。自民党組織のダイバーシティー(多様性)やインクルージョン(包摂)が十分に進んでいないという問題が根底にある」と不快感を示した。
会合に出席し、青年局長を引責辞任した藤原崇衆院議員は12日、国会内で記者団に「(演出を中止)できなかった責任が大きい。大変申し訳ない」と陳謝。自身とダンサーとの接触は「ないと記憶している」と説明した。
後任に起用された鈴木貴子青年局長は「信頼回復に党一丸で取り組まなくてはいけない中、火に油を注ぐ事態だ」と危機感を表明。梶山弘志幹事長代行は会見で「全国の党支部も含め緊張感を持って」と引き締めた。
野党は「あきれて物が言えない」(立憲民主党の岡田克也幹事長)、「自民党の古い体質が明らかになった」(国民民主党の玉木雄一郎代表)と一斉に批判した。共産党の穀田恵二国対委員長は「議員としてあるまじき行動だ」と述べ、会合に出席した藤原氏らの議員辞職を迫った。
[時事通信社]

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