自民〝過激ダンスショー〟流出のウラに「二階 vs 世耕」 動画公開待ったなし

口移しダンス報道の衝撃が続いている。自民党は12日、ダンスショーのあった懇親会に青年局長として出席していた藤原崇氏の後任に鈴木貴子副幹事長をあてる人事を決定。しかし、風向きが変わる気配はない。和歌山県を舞台にした不祥事の背景には党内抗争があると指摘する声もある。
昨年11月に行われた自民党和歌山県連主催の懇親会には約50人が参加。和歌山県議の川畑哲哉氏が女性ダンサーを招へい。川畑氏は招いた理由について「多様性の表現」を挙げていた。会合では露出度の高い女性たちがダンスショーを行い、口移しでチップを渡した人物もいたという。騒動になったことで川畑氏は自民党を離党した。
永田町関係者は「懇親会に呼ばれたダンサーたちは関西を中心に活動しています。イベントやパーティーでパフォーマンスをして盛り上げるのが仕事で人気だそう。ギャルっぽい女性が多い」。
彼女たちにとっては依頼された仕事をしただけだが、頼んだ側はそうはいかない。プライベートではなくあくまで県連主催の懇親会の場。不適切との指摘は免れない。
すでに会合の動画が出回っているという。野党関係者は「和歌山での出来事ということで、二階俊博氏と世耕弘成氏の対立が流出の背景にあるのではないかとささやかれています」と指摘した。
二階氏は元幹事長で、和歌山3区を地盤にする当選13回の大ベテラン。世耕氏は裏金問題が発覚する前は参院幹事長を務め、参院の和歌山県選挙区で5回当選してきた実力者だ。10増10減の影響で和歌山は次期衆院選で選挙区が一つ減り、新1区は鶴保庸介参院議員、新2区は二階氏が候補者にそれぞれ決まっている。
「ダンサーを呼んだ川畑氏が世耕氏の元秘書というのもウワサに拍車をかけています。世耕氏はいずれ参院から衆院にくら替えしたい。二階氏はそれを阻止したい。そんな背景から世耕氏へのダメージを狙って情報が表に出てきたのではないかというわけです」(同)
自民党は12日、2023年末時点の党員数が約109万人で22年末と比べて約3万3000人も減少したと発表。党は「党員の不信を招いた」と分析しているが、新たに口移しダンスショーが明らかになったことで、ますます不信は広まっている。
前出の野党関係者は「こうなったら動画を公開したらいいんです。誰がダンサーに触った触ってないっていう疑惑もスッキリするでしょう」と提言した。信頼回復の道のりは険しそうだ。

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