サッカーJリーグの契約金などを巡り、ヴィッセル神戸に所属していた元スペイン代表MF、アンドレス・イニエスタ(39)ら外国人3選手が、大阪国税局から計約21億円の申告漏れを指摘されたことが、関係者への取材でわかった。日本に生活拠点を置いていたが、確定申告をしていなかった時期があったと判断されたとみられる。
関係者によると、ほかに指摘されたのは、元韓国代表でセレッソ大阪GKの 金鎮鉉 (36)、ブラジル出身で名古屋グランパスFWのパトリック(36)両選手。3選手は、無申告加算税を含む所得税など計約10億円を追徴課税されたという。
所得税法では、海外に拠点を置く「非居住者」とみなされれば、約20%の源泉徴収のみで、居住者よりも納税額は低くなる。国税当局の見解では、1年未満の契約で、家族を帯同していないなどの要件を満たせば、非居住者扱いとなる。
イニエスタ選手は、2018~23年の在籍期間のうち、1年未満の契約だった18年分の約8億6000万円が非居住者として源泉徴収された。だが、大阪国税局は、この時期に神戸市内で家族と同居していたことなどから、居住者と判断。計約5億8000万円を追徴課税した。他の2選手も同様に判断されたという。
各選手の所属チームは「回答は差し控える」などとしている。