目撃者が語った「恐怖」…京都・清水寺近くで「桜の木」倒れる…男性が下敷きに

京都・清水寺へと続く産寧坂ですが、根元から倒れた木が道をふさいでいました。樹齢100年以上のしだれ桜だということですが、男性が下敷きとなり、重傷を負いました。事故の瞬間を目撃した人が「恐怖」を語りました。
京都市の事故があった現場をみてみると、高さ9メートルほどあった桜の木が根元から折れていました。元の姿がわからなくなった木の一部と、付近の屋根に絡みついた桜の葉。この場所に日中、カメラが向かうと、通りの真ん中に大きな木。根元から倒れ、通りをふさいでしまっていました。
目撃者
「わーきゃーって声が聞こえて、なんやろうと思って行ったら木が倒れていた」
23日正午前、京都市内にある桜の木が倒れ、62歳の男性が下敷きになりました。
桜の木が倒れたのは、世界遺産・清水寺から400メートルほどにある「産寧坂」。この通りは清水寺へと続く参道となっていて、料亭や土産物店などが立ち並び、多くの観光客で賑(にぎ)わう人気スポットです。
地元の人によると、桜のシーズンには写真を撮りに来る人も多く、夜にはライトアップも行われるなど、フォトスポットとしても有名だということです。
通りを彩ってきた100年以上前からあるというしだれ桜が突如、倒れてしまった今回の事故。事故直後、桜の木があった場所の向かい側にある店で撮影された写真をみると、店内まで枝が入ってきていました。
倒れた桜の木の向かい側の店
「ガラガラガッシャーンって建物が崩壊したみたいな音が聞こえてきて」
看板が押しつぶされ、割れてしまう被害などがでたといいます。
倒れた桜の木の向かい側の店
「臨時閉店して、きょうは1日、閉店したままです」
「男性の方が桜の木の下敷きになっていて、身動きとれない状況でした」
警察などによると、下敷きになったのは遠足の引率で訪れていた三重県の高校の男性教員。警察の聞き取りに対し…
下敷きになった男性(62)
「ボキボキという音を聞き、振り返ると桜の木が右肩あたりに倒れてきた」
腰椎や鎖骨など4か所を骨折。全治数か月の重傷だということです。
下敷きになった男性に声をかけたという住民に話を聞きました。
目撃者
「このへんで木がおぶさっていて、下敷きになっていて。声かけて大丈夫かって言ったら何も返答なかった」
――倒れている方の体勢は?
目撃者
「(体をのけぞらせ)こんな感じこのままでどんと」
――あお向けだった?
目撃者
「そうそうそう。近所の人が座布団を頭の後ろにやって」
その後、レスキュー隊が来て、救助したということです。

なぜ、桜の木は倒れてしまったのでしょうか。
「news zero」は、樹木の専門家とともに現場へ向かいました。
京都樹木医会・理事 駒井正治氏
「たぶん根だと思います」
――残っているのは根ですか
注目したのは、桜の木が生えていたスペースです。
京都樹木医会・理事 駒井正治氏
「土壌の面積が少ない、限られた環境で育っている。根が伸びるスペースがない」
――どれくらいあるといい?
京都樹木医会・理事 駒井正治氏
「これぐらいの木をよくしようとしたら直径30mは必要。(木は)生き物ですからお日さまも空気も水も要求しますし、吸い上げる土壌が必要。土壌があまりにも少なすぎる」
スペースが狭い場所にある樹木は、根が弱っている可能性があると指摘しました。
(4月23日放送「news zero」より)

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