「認められると思っていたのに」。中国電力島根原発2号機(松江市)について、広島高裁松江支部が運転差し止めを認めない決定をした15日、住民らは支部前で「残念だ」と肩を落とした。
午前10時すぎ、支部から出てきた住民2人が「司法は住民を見捨てた」などと書かれた紙を掲げると、集まった支援者らから「あー」と落胆のため息が漏れた。
申立人の土光均さん(69)=鳥取県米子市=は「私たちの声が届かなかった。残念」と意気消沈。「思いが通じなかった」と悔しさをにじませた。
弁護団の海渡雄一弁護士は「極めて違法、不当」と決定を批判。住民や支援者に「不十分な決定を受け取ることになって申し訳ない」と頭を下げ、今後も続く訴訟に注力する考えを示した。
[時事通信社]