ウクライナとの2国間文書、岸田首相・ゼレンスキー氏会談で署名…露が新たな侵略なら24時間以内に協議

【バーリ=森藤千恵】岸田首相は13日午後(日本時間同日深夜)、訪問先のイタリア南部プーリア州で、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナ支援強化に向けた2国間文書「日・ウクライナ支援・協力アコード」に署名した。
文書は、安全保障分野での支援について、殺傷能力のない装備や物資の提供、負傷したウクライナ兵の治療など、日本が憲法の枠内でできることを行うと明記。人道や復旧・復興の分野では、日本が得意とする地雷除去やがれき処理、女性や子どもを含む人道状況の改善、ウクライナの経済復興を進めるとした。
ロシアによる新たな侵略行為があった場合、迅速な支援を行うため、24時間以内に2国間協議を行うことも盛り込んだ。サイバー安保や偽情報を含む情報操作対策など、インテリジェンス(情報収集、分析)分野での連携も打ち出した。
会談で首相は、文書について「ウクライナの問題が、欧州だけでなく国際社会全体の問題であることを改めて示すものだ」と述べ、ゼレンスキー氏は「太平洋地域の国との間で初めての署名だ。世界に向けて力強いシグナルになる」と応じた。

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