【詳しく】捜査員が「迷彩服の男」と呼んだ男 家族に「仕事に行く」と偽り自転車で街を回る 7年にわたり “車上狙い” 福岡

車上狙いを繰り返したとして、福岡県行橋市の57歳の無職の男が逮捕、起訴されました。7年前から342件、1358万円相当の車上狙いを繰り返していたとみられています。迷彩服で自転車に乗り、車を物色していたことから、捜査員は「迷彩服の男」と呼び、1年にわたり捜査していました。
窃盗と窃盗未遂の罪で起訴されたのは、福岡県行橋市の57歳の無職の男です。
警察によりますと、男は2023年11月に行橋市の民家の駐車場で、車から封筒2枚を盗んだ疑いで2024年4月に逮捕され、その後、窃盗未遂の罪で起訴されました。さらに2件の窃盗と1件の窃盗未遂の罪で追起訴されています。
その後の調べで、警察は男が7年前から、福岡県と大分県で342件、被害額1358万円の車上荒らしを繰り返していたとみています。
逮捕当時、男は「いつか警察が来ると思っていました。全部話します」と打ち明け、車上狙いを続けた理由を語り始めました。
男の話によりますと、建設業をしていた男は2016年ごろから仕事が減り、生活費のため2017年ごろから車上狙いに手を染めました。
妻と息子に知られないよう「仕事に行く」と言って毎日、午後10時ごろ家を出ていたといいます。近所のアパートの駐輪場で、迷彩服の上下に着替えてキャップをかぶり、盗んだ自転車を使って街を回り、車を物色していました。ハサミを使って車のドアを開け、車内にあるものを盗んでいたということです。
午前6時ごろに家に戻り、その日に盗んだ金を家族の生活費としてテーブルの上に置いて寝る生活だったと供述しています。
男は「家族には言えなかった。捕まってほっとした」などと話しているということです。
防犯カメラに映った服装から、捜査員は「迷彩服の男」と呼び、2023年5月から逮捕までおよそ1年にわたり行動確認の捜査を続けてきました。無灯火の自転車に乗って街を回るため、暗闇で姿を見失うことも多かったということです。
男は都市部ではなく、田畑が広がる地域を中心に車を物色していたということで「10台中、3台くらいが無施錠という感覚だった」などと話しています。
男は車のロックをしてから立ち去っていて、被害に気づいていない人もいたといいます。ただ、男は狙った車をよく覚えていて、供述から事件が発覚したケースもあったといいうことです。

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