宮崎県沖の日向灘で発生した地震を受けて発表された「南海トラフ地震臨時情報」(巨大地震注意)の呼び掛け期間が、15日夕に終了した。最大震度6弱を観測した日向灘の地震から1週間が過ぎ、地震活動に特異な変化はみられなかった。特別な注意を求めない平常の態勢に戻るが、国は地震への日ごろの備えを継続するよう求めている。
松村祥史・防災担当相は記者団に「大規模地震の可能性がなくなるわけではない。いつ発生してもおかしくない大地震に備えてほしい」と述べた。
気象庁によると、日向灘の地震後、南海トラフ地震の想定震源域では12日までに震度1以上の地震が23回起きたが、13日以降は観測されていない。
日向灘の地震は8日午後4時42分ごろに起き、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・1だった。気象庁は大規模地震が発生する可能性が相対的に高まっているとして、初めて臨時情報を発表。茨城県から沖縄県にかけての29都府県707市町村に、避難する場所や経路、非常食など日ごろの備えを再確認するよう呼び掛けていた。【島袋太輔】