ズラリ並んだ「外国軍艦」世界中から横須賀に集結! いったい何が? さながら季節外れの国際観艦式

2024年8月19日、観艦式などの特別行事を除くと前例のない光景が神奈川県の横須賀港に広がっていました。それは外国軍艦が多数入港し、海上自衛隊の基地に接岸したというもの。しかも米軍側には強襲揚陸艦まで寄港していました。
東西南北、いろんなとこから
海上自衛隊の横須賀基地に2024年8月19日午前中、普段見ることのできない、激レアな風景が広がっていました。なんとニュージーランドとシンガポール、カナダ、ドイツの軍艦が揃ったのです。
なお、アメリカ軍側にはMV-22「オスプレイ」などを甲板上に並べた強襲揚陸艦「ボクサー」も接岸。いずれも普段は横須賀で見ない艦艇ばかりなうえ、これだけの外国艦が一度に入港することは珍しく、たとえるなら国際観艦式のような華やかな光景となっていました。
このたびの外国艦艇の相次ぐ寄港について、海上自衛隊の横須賀地方総監部広報は「補給と休養のため」と説明しています。
横須賀基地に接岸していたのはニュージーランド海軍の補給艦「アオテアロア」とカナダ海軍フリゲート「バンクーバー」、シンガポール海軍フリゲート「ストルワート」、ドイツ海軍フリゲート「バーデン・ヴュルテンベルク」です。いずれも強襲揚陸艦「ボクサー」と共にハワイ周辺海域で行われた環太平洋合同演習、通称「RIMPAC(リムパック)」に参加していました。ちなみに補給艦「アオテアロア」は、フリゲート「バンクーバー」や強襲揚陸艦「ボクサー」などへの燃料補給も行っています。
イタリア空母に帆船まで来日
このうち「アオテアロア」、「バンクーバー」、そして「バーデン・ヴュルテンベルク」はインド太平洋地域でのプレゼンスを強化するため、長期展開を実施中です。特に国連安保理決議により禁止されている北朝鮮籍船の瀬取り(洋上での船舶間の物資の積替え)を含む違法な海上活動に対する警戒監視活動が重要な任務のひとつとなっています。
また「バーデン・ヴュルテンベルク」は、短時間で横須賀基地を離れましたが、艦隊を組んでいる補給艦「フランクフルト・アム・マイン」と共に20日から25日にかけて、東京都お台場にある東京国際クルーズターミナルに接岸します。
一方、22日にはイタリア海軍の空母「カヴール」とフリゲート「アルピーノ」が横須賀基地に、さらに25日午後には同国の練習帆船「アメリゴ・ヴェスプッチ」も東京国際クルーズターミナルに入港する予定です。
次々と来日する予定の外国艦艇。翻ると、それだけ各国がアジア太平洋地域を重視するようになった証左だといえるでしょう。

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