架空の「名古屋国際映画祭」サイトで詐欺か 写真や住所を無断使用

愛知県名古屋市のミニシアター「シネマスコーレ」は22日、公式X(ツイッター)で、「名古屋国際映画祭」をうたう映画祭のサイトで同館の住所や写真が無断で使用されたと発表した。同館担当者は「架空の映画祭でエントリー料をだまし取ろうとする詐欺とみられ、映画を作りたいという気持ちを踏みにじる行為で許せない。同館とは一切関係ないので気を付けてほしい」と注意喚起している。
同館は22日午後、Xに「おそらく架空の映画祭の公式サイトに当館シネマスコーレの写真、さらには連絡先として住所まで無断で掲載されております」と投稿。無断掲載があったサイトのURLを記載した上で「こちらのサイトを見ると、受賞作など怪しい内容モリモリ」などと書き込み、注意を呼び掛けた。
映画祭をうたったサイトには、「来年1月3~5日に開催予定」と書かれ、同館の外観や館内の写真も複数使われ、連絡先住所は同館の住所が書かれている。
同館担当者によると、22日午前10時ごろ、サイトを見た人から「詳細を教えてほしい」との電話があり把握。サイトには組織委員会メンバーとして複数の人物の名前や顔写真が掲載されているが、架空の人物とみられるという。国際映画祭をうたっているため、同館はXで英語でも注意喚起した。
同館の木全純治代表は「全く知らずに使われ、とんでもないことだ。情報が世界に拡散されてしまっているので怖い」と話した。
また、サイトに自身の画像を無断掲載されているという俳優の川瀬陽太さんも、自身のXに「ひでぇなこれ。シネマスコーレで登壇の際の写真でスクリーンにロゴ合成までしてて。どういう目論見なのか名古屋国際映画祭。改めて言いますが知らないですよ、こんな映画祭」と投稿した。
同館は故・若松孝二監督が作ったミニシアター。誕生物語を映画化した「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」が今年3月に公開されている。【川瀬慎一朗】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする