スマホ盗撮でクビ 阪大“ホヤ教授”の「挫折人生」…2年前に助教から大学院教授になったばかり

超難関大学の同世代の教授2人が、同じ月に東京と京都でパンティー盗撮をしていた。大阪大学は21日、女性のスカート内をスマホで盗撮したとして、高等共創研究院の槇原靖教授(46)と大学院生命機能研究科の堀江健生教授(45)を諭旨解雇の懲戒処分にした。
槇原教授は6月5日、東京都品川区の歩道橋でスマホが入った肩掛けカバンを女性のスカートの下に差し入れ、約5分間、動画撮影したとして、警視庁に現行犯逮捕された。
一方、堀江教授は6月21日、京都市内の駅構内で女性の下着をスマホで撮影し、警察官から職務質問を受け、盗撮を認めた。大学によると、2人はこれ以外にも複数回、盗撮を行っていたという。
槇原教授は犯罪捜査にも使われる「歩き方」で人物の特定ができる「歩行鑑定システム」を世界で初めて開発し、文部科学大臣表彰を受けたエリート教授。
かたや堀江教授は「叩き上げ人生」を歩んできた。姫路工業大(現、兵庫県立大)、兵庫県立大大学院を卒業後、筑波大下田臨海実験センターを経て、2022年、阪大大学院教授に就任した。
高校時代は剣道に打ち込み、スポーツ推薦で大学に進学するつもりだったが、推薦を得られず、受験するも、第1志望だった大阪大学に入れなかった。堀江教授は阪大の「研究者はエリートじゃなくてもやっていける」という企画のインタビューで<僕の挫折人生はここから始まった>と、答えている。
大学で「ホヤ」に出合い、大学院時代に<「目的のためには、手段を選ばない」ということを学びました。物事を達成するためには、今までの経験や手法に固執することなく、色んな手法や新しい手法を恐れずに導入しなさいということ>と振り返っている。
■英科学誌ネイチャーに掲載
「堀江さんらの研究チームは11年、成長の過程で変態するホヤの赤ちゃんの中枢神経細胞の一部が、大人になっても中枢神経細胞になることを発見した。それまでは成長過程で脳の細胞が消滅し、大人になると別の細胞が中枢神経を作ると考えられていたが、その定説を覆した。ホヤは分類上、脊椎動物に最も近い無脊椎動物で、他の脊椎動物ではできない実験をホヤで初めて行い英科学誌ネイチャーに掲載された」(大学関係者)
数々の研究成果が認められ、2年前、筑波大助教から阪大大学院教授にキャリアアップ。せっかく第1志望だった阪大に指導者として招かれたというのに……。パンティー盗撮でクビとはまさに「挫折人生」だ。

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