自民党総裁選の告示を受け、野党からは12日、総裁選候補が派閥裏金事件を踏まえ政策活動費の廃止などを訴えていることについて「周回遅れ」(立憲民主党の泉健太代表)などと批判の声が相次いだ。防衛増税廃止や選択的夫婦別姓など、これまで野党が求めてきたが自民が否定的なため実現できていないテーマも総裁選で争点になっている。
12日に開かれた立民代表選の討論会で、泉氏は「(総裁選候補の主張は)立民の政策のオンパレード。二番煎じだ」と指摘。野田佳彦元首相も「今ごろ政治改革を言っているが、『今ごろ言うなよ』。感想は一言だ」と断じた。
枝野幸男前代表は「(自民は)すぐにでもやれ、われわれは協力する」と皮肉り、吉田晴美衆院議員も「空手形ばかり」と語った。
日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は大阪市内で記者団に、「野党がもっともっと頑張らなければならない」と訴え、共産党の田村智子委員長は記者会見で、次期衆院選の10月27日投開票が取り沙汰されていることに触れ、「予算委員会で議論せずに解散・総選挙では議論から逃げている。それは許さない」と述べた。
国民民主党の玉木雄一郎代表は「誰が総裁になっても政治資金規正法の抜本的な再改正は期待できない」とのコメントを発表した。
[時事通信社]