今回の衆院選で大敗を喫した自民党。“総理の指名選挙”に向け、いま各党の動きが活発化しています。
10月31日、自民党の森山裕幹事長と国民民主党の榛葉賀津也幹事長は国会内で15分間の会談を実施。
(自民党 森山裕幹事長)「それぞれ分野分野で協議をしていきましょうということで合意ができました」
(国民民主党 榛葉賀津也幹事長)「案件ごとにひとつひとつ、われわれが対応していきたい」
会談で両党は、「経済対策」や「税制改正」など今後、個別の政策ごとに政策責任者間で協議し対応していくことで合意。森山幹事長によりますと、協議には公明党も加わるということです。
また自民党は、11月9日以降に石破茂総理と国民の玉木雄一郎代表による党首会談を打診し、国民は「持ち帰る」と応じました。自民党側は政府が提出する予算案への協力も求めましたが政策合意へのハードルは高く、協議は紆余曲折が予想されます。
衆議院での多数派工作の動きが加速する中、MBSの大八木友之解説委員は「国民と維新がカギを握る。維新としても何らかアクション、自分たちの存在を高める必要がある」と指摘しています。
日本維新の会は今回の選挙において大阪で全勝したものの、前回の選挙と比べて比例票を約300万票減らすなど、全国的な支持のひろがりを欠き5議席マイナスに。
とはいえ国民民主党より10議席多く今後の“キーマン”となりえる存在なのですが、党内では馬場伸幸代表ら執行部に対して、野党で唯一議席数を減らした責任を求める声が噴出しています。
(日本維新の会 浅田均参院議員会長)「今回の大惨敗の責任をとって馬場代表と藤田選対本部長は辞意を表すべきだと思います」
(日本維新の会 吉村洋文共同代表)「全国的にみれば完敗の状態、野党1人負けの状態と思っていますので、僕は代表選挙を実施するべきだという考え方です」
選挙の翌日、MBSの番組「よんチャンTV」に出演した維新の生みの親・橋下徹さんも…
(橋下徹さん)「馬場代表は僕から見れば維新の中でも一番古いタイプの政治家。馬場さんに変わってもらえわないといけない。古いタイプのままで大阪の改革を全国にって誰にも響かないから」
選挙の責任をめぐって揺れる維新の会。今後の政局にどのような影響を与えるのでしょうか?馬場代表の本音を聞くべく、直撃取材しました。
(日本維新の会 馬場伸幸代表)「代表選挙をやることになれば私に対する不信任と受け止められますから、そのときはきちっと対応をする」
今回の選挙結果の受け止めについて聞くと…
「議席数が減ったということは“負け”と言えると思います。これはわれわれ執行部の努力不足だと思いますね」
Q馬場代表の辞任を求める声については?
「責任は十分感じていますから、しかるべきときにしかるべき判断をします。何でもいいから辞めたらいいというものでは私はないと思います」
Q橋下徹氏からも厳しい言葉を投げられていますね?
「橋下さんが生んだ政党が維新の会ですから、自分が生んだ子どもに厳しくするのは当たり前だと思いますから、おっしゃっていることは全て受け止めて自分の中で咀嚼はしています」
議席を減らしたとはいえ、国民民主党とともに政権の今後を左右しうる存在の日本維新の会。
Q立憲民主党との「総理指名」をめぐる会談については?
「ただ単なる数合わせというのはこれまでも否定してきているわけですから、きちっとそこに至るまでのことを協議しないと無理ですよと(伝えた)」
Q現時点で総理指名選挙で「立憲・野田代表」と書くことは?
「可能性は薄いですね」
一方、自民党をめぐっては今年、旧文通費をめぐり党首会談で合意文書を交わすも反故にされ、実現に至らなかった苦い経験があります。
「(自民党からは)全くわれわれの方に連絡もありません。国民民主党さんと協議をするということですから、それはご自由にしていただいたらいいと思いますが。ただ自民党はやっぱり狡猾ですから、そんなに簡単に野党側の声を聞く政党ではありませんから、聞いているふりはしますけど、それをどうやって押し倒していけるかというのが、これからうちの党を含めた野党側が考えていくことになると思います。同じ手は食いませんよと」