栃木県警は8日、宇都宮中央署刑事2課に所属する50歳代の男性警察官が、宇都宮市内の男の家を捜索中、捜査などで知り得た46人分の個人情報などが書かれたメモ帳を置き忘れる事案があったと発表した。県警はすでにメモ帳を回収したが、メモ帳の一部の画像がSNSで第三者に送られていたことも判明した。情報が悪用されたケースは現時点で確認されていないという。
発表によると、男性警察官は9月27日に男の家を捜索。10月初旬にメモ帳を紛失したことに気づいたが、上司らに報告していなかった。メモ帳には、別の事案の関係者らの氏名や住所、職業、生年月日などが記されていた。
宇都宮中央署は10月18日、捜索先の宇都宮市花房本町、会社員の男(54)を覚醒剤取締法違反容疑で逮捕した。取り調べ中に男がメモ帳について言及したため、男宅で発見し、回収。メモ帳を横領したとして、県警は11月8日、男を遺失物横領容疑で再逮捕した。男は「横領したとは思っていない」と容疑を否認している。
男性警察官の処分について、県警は調査を踏まえて判断する方針。刑事総務課の益子秀夫次長は「今回の事件を深く受け止めて、不必要なメモは現場に持ち出さないなど再発防止について指導していく」と話した。