沖縄県国頭村によると10日午後5時までに、村内各地で23件の床上浸水と33件の床下浸水を確認した。最も多かったのが、比地地区の約30件。同地区の11世帯24人はこの日、村が借りた村内2カ所のホテルに避難した。
竹田伸之さん(56)はホテルに避難した同地区の住民の一人。自宅は胸付近まで浸水し、家財道具のほとんどが壊れたという。「床は泥だらけでどうしようもない。昨日は車が水没し、生活再建の見通しが立たない」と落胆。それでも「休める場所を役場が提供してくれてありがたい」と感謝した。
日没まで同地区の土砂撤去作業に立ち会った知花靖村長は「明日も職員に呼びかけて、壊れた家財道具を運び出す作業を手伝ってもらう。区民が1日でも早く通常の生活環境に戻れるよう支援していく」と語った。(北部報道部・下地広也)