28日にも召集される臨時国会。主に総合経済対策の裏付けとなる2024年度補正予算案が審議される見通しだが、やはり注目は「政治とカネ」を巡る政治資金規正法の再改正の行方だろう。
衆院選惨敗で少数与党に転落した自民。選挙結果の民意を受け、あらためて裏金事件をどのように反省し、野党側が求めている「企業・団体献金の禁止」や「政策活動費の廃止」にどう向き合うのか。まさに政治改革の「一丁目一番地」だが、自民で浮上している改革案が「個人献金の税制優遇」というから驚きではないか。
TBSなどの報道によると、自民は現行法では30%となっている個人献金の控除率を引き上げたり、税制優遇を受けられる献金先の対象を拡大したりして個人献金しやすいような仕組みを検討しているという。
石破茂首相(67)が12日に開かれた党の政治改革本部で、「企業団体献金が良くなくて、個人献金なら良いという考え方もあると思うが、そうすると税の仕組みがいまのままでいいのかという話がある」などと発言。改革案もこの流れを受けた対応とみられるのだが、なぜ、真っ先に検討するべき「企業・団体献金の禁止」や「政策活動費の廃止」ではなく、「個人献金の税制優遇」を優先するのか。
ネット上でも、こんな投稿がみられる。
《順番が逆だろう。企業団体献金の禁止と政策活動費の廃止を決めた上で、次に個人献金はどうするのかではないか》
《個人献金の税制優遇を先行。企業団体献金の禁止は後回ししてウヤムヤにし、焼け太りを狙うつもり》
消費税減税や選択的夫婦別姓制度の改正など、国民の要望が強い政策議論はちっとも進まないのに、自分たちのカネ集めの手段となると、あの手この手の“斬新なアイデア”を次々と捻り出す自民。悪知恵ばかり働く政党のようだ。
「裏ら裏ら裏裏で~裏ら裏ら裏裏よ~ 裏ら裏ら裏裏の~ この世は私のためにある」
裏金事件を受け、SNS上では一時、1970年代に大ヒットした歌手・山本リンダ(73)の「狙いうち」の替え歌が拡散されていたが、どうやら自民はいまだに「この世は私のためにある」という独善的な体質が変わっていないらしい。
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総選挙で惨敗した自民。臨時国会でも裏金問題は議論となりそうだ。関連記事【もっと読む】では《自民党は悪質な税金滞納者そのもの! 裏金→国庫返納&被災地寄付で「けじめ」だってよ》、【さらに読む】では《新・公明党が自民裏金議員に「けじめ」要求どの口が?衰退の一途でも「やってる感」全開の悪あがき》を取り上げている。