天皇、皇后両陛下は12日、ホスタイ国立公園を訪ねてモンゴル公式訪問のすべての日程を終えられた。
公園は自然界では絶滅したとされる「モウコノウマ(タヒ)」の保護に取り組む。
公園側からの依頼で、今年生まれた子馬に「友(フレンド)」と「愛(ラブ)」と命名したという。
宮内庁によると、公園側からぜひ名前を付けてほしいと依頼があった。
天皇陛下は雄の子馬に「友」、皇后雅子さまは雌の子馬に「愛」とそれぞれ命名。
今年生まれた子馬の中から今後、公園側が元気に育つ子馬を見極め、正式に名付けられる。
ホスタイ国立公園は首都ウランバートルから西へ約100キロにある自然保護区。
最古の野生馬であるタヒは、動物園で飼育されていた個体を再野生化して繁殖する計画が進められてきた。今では約330頭が公園内にいる。
両陛下はこの日、保護の取り組みの説明を聞いた後、大型スポーツタイプ多目的車(SUV)に乗り込んで、大草原にいるタヒを探索。
遠くで草をはむタヒを見つけると喜び、写真を撮っていたという。
タヒはがっちりとした体格が特徴で、モンゴルで一般的な家畜の馬よりも頭が大きく、首が太く、脚は短い。
警戒心が強い性格で、人が近付くのを嫌う。
両陛下も遠くからタヒを見守った。【ウランバートル山田奈緒】