「おい、松井どうした?と我に返った」虚偽申請で政活費を不適切使用 兵庫県議が辞職意向

兵庫県議会の自民党会派に所属する松井重樹県議(71)=無所属=が、県職員に面会したと虚偽の申請をして、政務活動費(政活費)を不適切に使用したとして議員辞職願を提出したことが23日、議会関係者への取材で分かった。松井氏は過去5年間にホテルの宿泊費や交通費として政活費計約180万円を使用。全額を会派に返却する意向で、一部はすでに返却したという。
議会関係者によると、松井氏は複数回にわたり翌日に県職員と面談するとの名目で前泊費用を申請していたが、実際は面談していなかった。
松井氏は23日、各会派代表者の会議で説明後、報道陣の取材に応じ、面談について「あったかもしれないし、なかったかもしれない」と断定を避けた上で「人の名前までさらしてしまった。自分が許せない。『おい、松井どうした』と我に返った。責任を取って辞職する」と語った。
県議会各会派は今後、松井氏の提出した辞職願について取り扱いを協議するとともに、刑事告発などの対応も視野に検討を進める。
松井氏は8月の県議会総務常任委員会で、斎藤元彦知事が繰り返し述べた「真摯(しんし)に受け止める」という言葉を取り上げ、「真摯に答える、真摯に答える。これを心神喪失と言うんだなと周囲で笑い飛ばしている」と揶揄。その後「趣旨とは無関係かつ不適切な発言をした」と謝罪していた。
松井氏によると、これ以降、ホテルの宿泊に関して問い合わせるメールが寄せられ、自身で不適切使用について気付いたという。

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