オーバーツーリズムに困惑…各地でトラブル 「勝手に玄関を開けてくる」住宅の敷地“無断立ち入り”も

秋分の日の23日、東京・渋谷は深夜になってもかなりの人でにぎわっていました。ただ、今、一部の観光地ではオーバーツーリズムによる問題が起きているということです。地元住民からは困惑の声が聞かれました。

23日は秋分の日。夜まで人であふれかえった東京の人気スポット。そんな中でも目立っていたのは、外国人の数です。
記者
「竹下通りは夜になっても道いっぱいの人でにぎわっています」
「渋谷のスクランブル交差点。多くの人でごったがえしています」
神奈川から遊びにきた人
「人が多いですね。外国人の方もすごく多い」
「もう半分以上は、そう(外国人)だと思う」
アメリカからの観光客
「ロサンゼルスやサンフランシスコも人は多いけど、ここは比べものにならない。100倍以上です」
外国人などの観光客が集中し、悪影響を及ぼしてしまう、いわゆる「オーバーツーリズム」。各地でトラブルも起きています。
23日、神奈川県鎌倉市にある、人気バスケ漫画「スラムダンク」の聖地には、写真を撮ろうとする多くの人の姿がありました。
「道路に出ないでください」と複数の言語で促す注意書きがありますが…。
記者
「歩道から出て撮影してしまっています」
「クラクションが鳴っています」
道路に出る人が続出し、危険な場面もありました。
オーバーツーリズムは、全国で問題になっています。
京都市中心部から、車でおよそ2時間。“日本のベネチア”とも称される、伊根町。近年「映えスポット」として観光客が急増するに伴い、住民を悩ます、ある問題が…。
記者
「今、正午を過ぎたところですが、細い道路を車が続々とやってきます。長い列もできています」
道幅が狭くなっている場所では、車のすれ違いでひやりとする場面も。歩行者のすぐ横を車が通る様子もありました。
去年は、人口のおよそ270倍、48万人が訪れたという伊根町。休日には“交通渋滞”が起きているのです。
地元の自治会長
「やはり(道が)狭いということは問題。私の家も車が出られないくらい車が混雑したり」
困りごとは車だけでなく…。住宅の敷地に無断で立ち入り、座り込む観光客の姿がありました。
地元漁師
「のんびりと暮らせません。家の前にも勝手に玄関を開けてくる外国の方もいますし」
町は、私有地に入らないよう注意を呼びかけています。
日本政府観光局によりますと、先月、日本を訪れた外国人の数は342万8000人で、8月として過去最高に。
東京・渋谷にある“外国人観光客向け”のバーは連日、大盛況だといいます。
バーの副店長
「毎日にぎわうので(店を)やってよかったなと」
訪日外国人の増加により繁盛する一方で、問題も起きているといいます。
バーの副店長
「(ゴミの)ポイ捨てとかがあったりして。オープン前にゴミを捨てるのが大変」
「日中はここ道になっていて、ポイ捨てはよくありますね」
(9月23日放送『news zero』より)

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