元院長、起訴内容認める=患者間殺人隠す―青森地裁

青森県八戸市のみちのく記念病院で2023年3月、入院中の男性患者=当時(73)=を殺害した同室の男(60)の逮捕を妨げたとして、犯人隠避罪に問われた元院長石山隆被告(62)の初公判が25日、青森地裁(蔵本匡成裁判長)であった。罪状認否で被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、石山被告が患者の死因を肺炎とする死亡診断書を、認知症などのため同病院に入院中の男性医師(すでに死亡)に作成させるよう看護師に指示したが、男性医師が嫌がったため、看護師が医師名義の死亡診断書を作成したと指摘した。
証拠調べでは、被告が「警察沙汰にはしたくない。俺は病院を守る」と話したとする病院関係者の調書も読み上げられた。
起訴状などによると、石山被告と弟で男らの主治医だった哲被告(60)=同罪で起訴=は23年3月12~13日、病院内で男性患者が男に殺害されたと知りながら警察に届け出ず、死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を遺族に交付し、検挙を妨げたとされる。
男性患者の死亡確認から約11時間後に病院関係者が警察に通報して事件が発覚。男は殺人罪で懲役17年が確定している。 [時事通信社]

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