政府は17日、2025年度の文化勲章受章者に、元プロ野球選手・監督で福岡ソフトバンクホークス会長の王貞治氏(85)ら8人を選んだ。受章理由を「プロ野球史上に偉大な記録を残すとともに、引退後も野球を通じ青少年の国際親善に尽力するなど、スポーツ振興に果たした功績は極めて顕著だ」と説明している。
野球界からの選出は、21年度に受章した長嶋茂雄・読売巨人軍終身名誉監督(6月に89歳で死去)に続き2人目となった。
王氏は1958年、巨人に入団。77年には本塁打の世界記録(756号)を樹立し、初の国民栄誉賞を受賞した。巨人やソフトバンクなどの監督も務めた。少年野球の普及活動にも尽力し、5月にはプロとアマチュアの垣根を越えて野球振興に取り組む一般財団法人「球心会」を発足させた。
他に文化勲章を受けるのは、歌舞伎の片岡仁左衛門氏(81)、心臓血管外科学の川島康生氏(95)、今年のノーベル化学賞に決まった錯体化学の北川進氏(74)、民俗学の小松和彦氏(78)、デザインその他のコシノジュンコ氏(86)、美術評論の辻惟雄氏(93)、有機合成化学の山本尚氏(82)。川島氏の受章分野は、文化勲章では初めて。
政府はまた、今年度の文化功労者も決定した。演劇の野田秀樹氏(69)、マンガの竹宮惠子氏(75)、文化勲章と同時顕彰の北川氏ら21人。垣添忠生氏(84)の泌尿器科学、野沢雅子氏(88)の声優、新内仲三郎氏(85)の「新内節」(浄瑠璃の一流派)は、初の顕彰分野となった。
文部科学省によると、文化勲章受章者の平均年齢は84・3歳、文化功労者は77・5歳。勲章の親授式は11月3日に皇居で、功労者の顕彰式は11月4日に東京・虎ノ門のホテル「The Okura Tokyo」で行われる。