異例の1月解散により「超短期決戦」で行われることになった衆院選(27日公示―2月8日投開票)の影響で、自治体主催のイベントなどが中止・変更に追い込まれている。70年以上続く駅伝大会は投開票日と重なり、急きょ取りやめに。実物の投票箱を使った子供向けの選挙啓発活動も開催が見送りとなった。
<誠に不本意ながら、第76回富士宮駅伝競走大会は、中止することと決定しました>
静岡県富士宮市は20日、2月8日に開催予定だった同大会の中止を発表した。
1951年から続く同大会には今年、全国から大学や高校、同好会など計204チームがエントリー。駒沢大など箱根駅伝の常連校も参加予定だった。
市は、今月中旬に「2月8日投開票」の見通しが報じられたのを受け、開催に向けて調整を重ねた。しかし、投開票作業に職員が取られてしまい、大会運営にあたる人員の確保が難航。大会中の交通規制による投票への影響も懸念されることから、中止を決めた。
岡山県高梁市の「第47回市民健康づくり愛らぶ高梁ふれあいマラソン」(同市、同市教委の共催)も投開票日とぶつかり、中止となった。投票所となる市役所の近くに発着点があり、投票に訪れる市民と大会参加者の双方の安全面などを考慮したという。
プロスポーツにも影響が及んだ。宇都宮市体育館で2月8日に開催予定だったバスケットボール・B1リーグの試合は、同体育館を開票所として使うことになったため同6日に変更された。同体育館を拠点とする同リーグ・宇都宮ブレックス側との契約で、選挙の際は市が優先使用できる規定になっているという。
福岡県那珂川市では、今月末と2月中旬に市内の小学校3校で予定していた市選管主催の行事が取りやめとなった。児童の投票で給食のメニューなどを決める催しで、実際の選挙で用いる投票箱や投票用紙交付機を使い、投票の大切さを教えるのが狙いだった。
市選管の男性(35)は「子どもたちに選挙を体験してもらう貴重な機会だが、衆院選の準備期間があまりに短く、手が回らないためやむを得ない」と残念がった。