東大院教授を収賄容疑で逮捕、ソープランドや高級クラブ接待を要求か…業者が恐喝未遂容疑で被害届

東京大学大学院で共同研究を行う見返りに、業者から接待を受けたとして、警視庁は24日、同大学院医学系研究科教授の佐藤伸一容疑者(62)(東京都文京区)を収賄容疑で逮捕した。2023年以降、性風俗店や高級クラブでの接待を頻繁に要求していたとみて調べている。
同研究科元特任准教授の男性医師(46)も一緒に接待を受けていたといい、同庁はこの医師のほか、2人を接待していた一般社団法人「日本化粧品協会」(東京)の代表理事(52)から任意で事情を聞いている。
同大を巡っては、医療機器の選定を巡り、業者から賄賂を受け取ったとして、昨年12月に医学部准教授が収賄罪で在宅起訴されており、業者との癒着体質が改めて浮き彫りになった。
捜査関係者によると、佐藤容疑者は23年3月~24年8月、大麻に含まれる化学物質カンナビノイドを用いた皮膚治療の研究を同協会と行う「社会連携講座」を設置・運営する見返りに、代表理事から台東区千束のソープランドや中央区銀座の高級クラブで計約30回にわたり、計約180万円相当の接待を受けた疑い。
国立大学法人の職員は「みなし公務員」にあたり、収賄罪の適用対象となる。
社会連携講座は、同大が民間企業や外部の研究機関と共同で研究を行う部門で、提携先が経費を負担する形で運営されている。
佐藤容疑者は22年5月、知人を介して、代表理事と面談。共同研究の提案を受け、同年9月、大学側に講座設置の審議を申請した。講座は同年11月に承認され、翌23年4月に開設された。講座の運営方針は佐藤容疑者が決定し、元准教授らが研究に従事していた。
佐藤容疑者と元准教授は、同年2月に高級飲食店で行われた会食で、代表理事が約15万円の飲食代を全額支払って以降、高級クラブや性風俗店での接待を要求するようになったという。接待は月に2回ほどのペースで行われ、佐藤容疑者に対する1回の接待費が10万円を超えることもあった。
代表理事が24年9月、佐藤容疑者から「講座を潰されたくなければ、現金を支払え」などと脅されたとして、警視庁に恐喝未遂容疑で被害届を提出し、事件が発覚した。講座は昨年3月末に閉鎖された。
同大のホームページなどによると、佐藤容疑者は、東大医学部卒業後の1989年6月、同医学部皮膚科学教室に入局。皮膚や内臓が硬くなる「強皮症」の研究を進め、金沢大学大学院で助教授を務めていた2003年には、日本研究皮膚科学会賞を受賞した。09年7月に東大大学院医学系研究科の教授に就任した。

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