NNNは、読売新聞と衆議院選挙の情勢調査を行い、独自の取材も加えて終盤情勢を分析しました。その結果、自民党と日本維新の会の与党で300議席を上回る勢いであることがわかりました。カギとなる議席数などについて、日本テレビ報道局・小栗泉特別解説委員が解説します。
自民党からは「与党で300いったらたいしたもんだ。ただ実感とはうまく合わない」や「自分のまわりでは、そこまですごい風が吹いている感じでもない」など、戸惑いの声も聞かれました。
序盤から今回の調査までの間には、自民党内からも選挙戦にマイナスになるのでは、と心配する声があがる出来事がありました。
まず、円安をめぐる「外為特会の運用、今ホクホク状態です」という高市首相の発言です。
政府の外貨建ての資産運用益が円安で拡大しているという説明で、のちに「強い経済構造を作りたい」趣旨だったと釈明しましたが、野党は「物価高につながる円安を容認するのか」などと批判しています。
また、高市首相が、持病のリウマチが悪化して、その手当てのためとしてNHKの党首討論を欠席したことで、Xでは「#高市逃げた」を含む投稿がトレンド入りしました。
ただ、今回の情勢を見る限り、これらの影響は限定的で、高市首相への支持は衰えることなく、むしろ勢いを増しています。
中道の関係者からは「こんな辛い選挙は経験したことがない。街頭の反応はいいのに数字が悪く、見えない敵だからしんどい」や「接戦区もまだたくさんあるので、逆転を狙うしかない」という声が聞かれました。
中道としては、小選挙区は元立憲の候補、比例は元公明の候補とすみ分け、それぞれの支持母体である、労働組合の連合や宗教団体の創価学会をフル活動させることで、議席の上積みを目指していますが、今のところその効果は見えてきていません。
中道の議員からは「新党の名前を覚えてもらうのには時間がかかる」という声もあり、解散から投開票まで16日間という戦後最も短い選挙期間が中道には大きな壁となっているようです。
ただ今回、一定数の回答者が小選挙区や比例代表で投票する候補者や政党をあげていませんので、今後、情勢が変化する可能性もあります。
衆議院の定数は465で、「過半数」は233議席。与党は、公示前も、過半数を確保しています。
そして、すべての常任委員会で半数を占め、委員長ポストも独占して、賛否同数だとしても、最後は委員長の賛成で可決できるのが「安定多数」の243議席です。
さらに、委員長ポストを独占したうえ、すべての委員会で過半数を占め、安定的な国会運営ができるのが「絶対安定多数」の261議席です。そして3分の2は310議席です。
――「絶対安定多数」の議席を仮に与党が上回れば、国会運営は有利になるということですか
ただ、参議院では、与党が過半数割れしている状況は変わりません。
衆参で賛否が割れた場合、衆議院の議決が優先されるという決まりがありますが、予算案以外の法案については、もし、参議院で否決されたら、もう一度衆議院で、3分の2以上の賛成がないと、成立できません。
また、憲法改正については、衆参それぞれで3分の2以上の賛成を得て初めて、国民投票に進むことができます。
その意味では、衆議院で3分の2、310議席を上回らなければ、様々な法案を成立させるのに、野党の協力は不可欠で、そう簡単ではないです。
(2月5日放送『news zero』より)