オランウータンのぬいぐるみを抱える姿が世界的に人気となったニホンザル「パンチ」が暮らす千葉県の市川市動植物園が、サル山の外周に網を巡らせるなどの侵入防止策を講じている。国内外から多くの人が撮影などに訪れている中、園は「何よりも動物たちが安全に過ごせるかを考えたい」と、対応に頭を悩ませている。
自称米国籍の大学生の男らが17日、サル山に侵入し、威力業務妨害容疑で緊急逮捕された問題を受け、園は対策を進めている。「パンチへの注目を利用しようとした」とみて、撮影の全面禁止も検討しているほどという。
男は柵を乗り越えてサル山に侵入した。園は、サル山と外側の柵の距離をさらに広げたほか、外周約180メートルにわたり高さ約2メートル部分に侵入防止ネットを設置し、常駐の警備員も2人から3人に増やした。以前よりもサル山全体が見えにくくなっているが、再犯や模倣犯を防ぐのが目的で、あくまで一時的な対策という。
一方、市の公式ユーチューブチャンネルで、パンチの動画の再生数は公開1か月を待たずに100万回を超えるなど、依然注目度は高い。園の担当者は「撮影の全面禁止は世界でパンチの動画や写真を楽しみにしている人たちを落胆させてしまう」として慎重姿勢だが、公式SNSでは「ルール違反には厳しく対処する」などと注意を促している。