心停止ドナーからの心臓移植実施へ、学会が本格的な検討開始…ドナー不足に対応・提言まとめる方針

日本心臓移植学会は心臓が停止して死亡した人から提供された心臓の移植実施に向け、本格的な検討を始めた。国内の心臓移植は脳死ドナー(提供者)からしか行われていないが、移植までの待機期間が長期化するなどドナー不足が課題となっている。学会は今後、対象患者の要件や倫理面での配慮などに関する提言をまとめる方針だ。
心停止ドナーからの臓器移植は、心拍や呼吸の停止などを医師が確認し、死亡宣告をした後に臓器摘出を行う。血流がいったん止まり、摘出するまでの時間がかかるため、日本での移植は血液不足に比較的強い腎臓と膵臓、角膜にとどまっている。2025年は脳死ドナー146件に対し、心停止ドナーは12件だった。
欧米では、心停止ドナーからの心臓移植が増えている。技術面で難しいとされてきたが、摘出した心臓に栄養や酸素を含む循環液を流して拍動させる装置が開発されるなど進歩してきた。
同学会は20日、東京都内で開く学術集会で、技術的な課題を中心に議論を本格化させる。
澤芳樹代表理事は「海外で救えている命が、日本ではドナー不足で救えていない現状がある。学会で丁寧に議論を進めたい」と話している。

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