ストーカーにGPS装着検討、被害者遺族は歓迎「全国で重大事件は相次いでいる」…足輪で常時監視の韓国では被害抑止に効果

政府は28日、危険なストーカー加害者にGPS(全地球測位システム)機器などを装着させ、被害者に接近を知らせる仕組みの導入を検討すると明らかにした。
「機器を取り外せないようにするなど、厳しい規制が必要だ」。1999年10月に埼玉県桶川市で起きたストーカー殺人事件で、娘の猪野詩織さん(当時21歳)を亡くした父・憲一さん(76)は、政府の方針に歓迎の意向を示した。「社会のストーカーに対する認識は変わったが、全国で重大事件は相次いでいる」と案じているからだ。
ストーカー被害の防止にGPS機器を活用している韓国では、効果がみられている。韓国では2008年9月から、性犯罪で再犯の恐れが高いと判断された人物らを対象に、GPS機器付きの足輪を装着して常時監視する運用が始まった。対象は殺人や強盗などに広がり、23年10月にストーカーの加害者も加わった。
加害者が被害者の2キロ・メートル以内に接近した場合、被害者のスマートフォンに自動的に通知され、警察官らが臨場する仕組みだ。
足輪の装着期間は最長30年で、ストーカー行為に限っては裁判所が必要と認めた場合、捜査段階でも暫定措置として最大9か月間、装着させられる。
韓国法務省によると、対象者は今年6月末現在、ストーカーの加害者311人を含む約5300人。運用開始以降、ストーカーの被害者が対象者から危害を加えられた事例は確認されていないという。(寺倉岳、ソウル支局 藤原聖大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする