今月13日に国旗損壊罪法が施行されたが、早くも欠陥が浮き彫りになっている。
終戦の日の15日に靖国神社近辺で起きた騒動。九段下の交差点近くで、靖国神社に反対するデモが行われ、日の丸にバツ印を付けた国旗を掲げて行進する参加者がいて、ヤジが飛び交った。その様子がSNS上で拡散され、〈国旗損壊は許さない!〉〈なんで警察は現行犯逮捕しないの?〉といった批判が相次いでいるのだ。
過去にも同様の事例があった。昨夏の参院選で、参政党のマイク納めの会場に、同じようにバツ印を付けた日本国旗を掲げる抗議者がおり、神谷代表は「国家に対する冒涜だ」と、憤っていた。
実は、こうした行為はいずれも、国旗損壊罪法の対象外となっている。国会の審議過程では、自民などの法案提出者から想定例などをまとめた資料が提出された。それによると、「基本的に構成要件に該当しないと考えられる事例」のひとつに、「既に損壊等された国旗を公然と陳列する場合」とある。
つまり、あらかじめ「損壊」されている国旗を公然と掲げても逮捕される可能性は低いという、奇妙な“抜け穴”が存在するのだ。違憲立法と指摘されながらもゴリ押しで成立させた国旗損壊罪法の歪みだ。
そもそも、法律にある「人に著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法」との文言が、あまりに曖昧だ。警察庁は先月24日付で都道府県警に対し、国旗損壊罪法を適切に運用するよう指示する通達を出したが……。
「実際に現場で取り締まる立場の警察官などは、頭を悩ませているみたいです。もし国旗損壊罪で逮捕すれば大きな批判にさらされ、違憲訴訟に発展しかねません」(警視庁担当記者)
■警察も検察も困惑
また、警察庁の通達では、法律の構成要件に該当するかなどの判断は、組織的な検討や検察当局との緊密な連携が必要だとした。しかし「検察関係者からは、『著しく不快』との主観にかかわる文言をどう判断すればいいのかなど、困惑の声が聞かれる」(検察担当記者)という。
ろくに機能もせず、現場を混乱させるだけの欠陥法は廃止一択だ。
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「違憲立法」の疑いがあるいわくつきの国旗損壊罪法。法務省による解説ページの内容はあまりにお粗末だった。関連記事【もっと読む】『国旗損壊罪きょう施行 “進次郎構文”もびっくりの意味不明すぎる法務省「解説Q&A」』で詳しく報じている。