男性の自殺は、上司からの暴行などが原因だったとして遺族が起こした裁判。名古屋高裁は、会社側に損害賠償の支払いを命じた一審判決を支持しました。
2020年、名古屋市千種区のポーカー店の店長・井上遥樹さんが、自ら命を絶ちました。
井上さんのスマートフォンには、店の運営会社の代表が井上さんに暴行を加える映像が残されていて、両親はおととし3月、自殺は暴行や長時間に及ぶ過酷な労働環境が原因などとして、運営会社などを相手取り損害賠償を求めて提訴しました。
スマホに残された動画は「メッセージだったのでは」
(遥樹さんの母親 10月18日) 「職場で殴られるなんてあり得ない。遥樹がわざわざ残していたということは、私たちに伝えたいメッセージだったのでは」
ことし3月、名古屋地裁は会社側に約1億200万円の支払いを命じましたが、会社側は判決を不服として控訴。
「長時間労働が常態化している中で、暴行は大きな恐怖や衝撃を与える」
28日の控訴審判決で、名古屋高裁は「長時間労働が常態化している中で、暴行は大きな恐怖や衝撃を与えるものだった」として一審の判決を支持し、会社側の控訴を棄却しました。
(遥樹さんの母親) 「適切な判決をいただいて感謝しております。労働環境をしっかり自分からも主張して環境が改善できるように社会全体でなっていってほしい」
会社側の代理人弁護士は「特にコメントすることはない」と話しています。