死ねと発言し放火「本心だった」 京アニ、逆質問し裁判長注意も

京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた無職青葉真司被告(45)の裁判員裁判第8回公判が20日、京都地裁(増田啓祐裁判長)で開かれ、遺族側の直接質問が続いた。犠牲となった兼尾結実さん=当時(22)=の母親から、火を付ける直前に「死ね」と発言したことを問われ「本心で間違いない」と答えた。一方で、質問に不満そうに話したり、遺族側に逆質問して裁判長から注意を受けたりすることもあった。
母親は、兼尾さんは当時入社したばかりで、被告が「自作の小説を盗用された」と主張する作品の完成後だったと説明。そうした社員を想定していなかったのかと尋ねると、被告は「すいません。そこまで考えていなかった」と話した。
別の遺族の代理人に対し、現場となった第1スタジオにいた人はすべて死んでもいいという認識だったと説明。自分が死ぬ気持ちがあったかについては「そこまでの思いはなかった」とした。遺族側の質問に対し「逆に聞くが」と問い返し、裁判長から「いまあなたは質問する立場ではない」と注意されることもあった。

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