「電話で1時間ブチ切れて…」歌舞伎町のナンバー1“ボディビルホスト”が傷害&恐喝で逮捕 女性に仕掛けた「ノンアル営業」と「激しい束縛」とは…

11月14日、警視庁蒲田署はホストの瀬井聴弥容疑者(35)を傷害と恐喝容疑で逮捕した。
「瀬井容疑者は歌舞伎町のホストクラブの客の女性に、滞納している飲食代金の返済を迫り、殴ってけがを負わせたうえ、現金を脅し取った疑いで逮捕されました。
女性がおよそ20万円を差し出して瀬井容疑者に返済の猶予を求めると、女性を殴り、『まだ金あるだろ』と近くのコンビニエンスストアまで連れて行き、ATMで現金を引き出させた。瀬井容疑者は『殴って現金を受け取ったが、怖がらせてはいない』と容疑を一部否認しています」(全国紙社会部記者)
女性はホストから売掛金としておよそ500万円を請求されていた。先月、女性が「売掛金をめぐるトラブルがあった」と警察に相談し、今回の逮捕につながった。
逮捕された瀬井容疑者が働いていたのは、歌舞伎町でもトップクラスの売り上げや店舗数を誇る大手グループGの系列店Aだ。
「Gは2022年の年間売り上げが1億円を超えるホストを33人も抱える超大手です。瀬井容疑者が働く店舗は中堅以下と言われていましたが、瀬井容疑者はそこの代表取締役を務めていた。月の売り上げが1000万円を超えることもある“1000万円プレイヤー”でした」(業界関係者)
ボディビルの大会で優勝するほどの肉体の持ち主
ホストを始めて5年とかなりベテランの瀬井容疑者は、高校の同級生から誘われたことがきっかけでこの世界に足を踏み入れたという。
「瀬井容疑者の営業スタイルは“ノンアル営業”。ホストといえばシャンパンなどお酒をコールしながら飲むというイメージですが、最近はお酒を飲まないホストも少なくない。それでもしっかりと売り上げを作るホストも多く、瀬井容疑者もその中の1人でした。
さらに彼はボディビルの大会で優勝するほどの鍛え上げられた肉体の持ち主で、SNSなどには鍛えた身体の写真なども投稿されてます。そんな身体で女性を殴ったと考えると恐ろしいですね」(同前)
別のホスト関係者が続ける。
「瀬井容疑者は女性に対しての束縛が激しいタイプ。しょっちゅう付き合っていると見られる女性と喧嘩をしていました。他の男が参加している飲み会へ行った女性に対して電話で1時間ブチギレたりするなど、とにかく気性が荒かった」
歌舞伎町のホストを巡っては、最近悪質な事件が続いている。
10月23日には「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告(25)が男性からだましとった金と知りながら、ホスト店の飲食代として受け取った疑いで、 東京・歌舞伎町のホスト「狼谷歩(かみや・あゆむ)」こと田中裕志容疑者(26)と、その店の責任者・橋本一喜容疑者(34)が逮捕 された。
また、今月5日未明には 歌舞伎町の路上で、上下白色のスエットを着た20代の女が「 クソガキよ! 舐めてんなよ、コラァ! 」などと叫びながら、20代ホストの首元をカッターナイフで切り付ける事件 もあった。
担当ホストから売春をそそのかされる
「歌舞伎町のホストクラブでは、客の女性の飲食代をツケ払いにし後日精算する“売掛”という制度がある。基本的には月末を売掛の締め日としているお店が多い。売掛金は基本、担当ホストが自腹で立て替えており、支払いが滞った女性には直接担当ホストが取り立てに行くケースが多い。
売掛金を払うため女性らは風俗で働いたり、担当ホストから売春をそそのかされることもあります。SNSなどでは“担当”のために出稼ぎに地方のソープへ2週間働きに行くといった内容の書き込みも多くみられます」(ホスト関係者)
この問題は国会でも取り上げられた。11月10日の衆議院の厚生労働委員会では警察庁生活安全局の幹部が「ホストクラブ側の違法行為に対する捜査や、法律の順守の徹底、注意喚起などの対策を引き続き講じていきたい」と答弁した。
新宿区議会での売掛金禁止条例の提案など、まさに渦中で起こったボディビルホストによる傷害事件。歌舞伎町での逮捕劇は終わらない。
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「週刊文春」では、今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。
文春リークス: https://bunshun.jp/list/leaks
(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)

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