鹿児島県・徳之島の天城町で、ハブの展示保管施設から11匹が逃げ出し、25日までに6匹を回収した。町は防災行政無線で注意を呼びかけるとともに逃げたハブを捜している。
町によると、24日午前、役場内の「ハブの館」を訪れた観光客が、外にいるハブ1匹を見つけ、連絡を受けた職員が捕獲した。中を確認したところ、16匹いるはずのハブが5匹しかいなかった。その後、1匹を捕獲したが、9匹の行方がわからなくなっていた。
施設には、清掃時に外に水を出す排水口がある。普段は閉じている排水口のバルブが開いたままになっており、ここから逃げ出したとみられる。
猛毒を持つハブが生息している奄美大島と徳之島では、被害防止と血清を作る目的で、自治体が1匹3000円で買い取る制度がある。天城町では昨年度に2605匹、今年度は11月時点で2245匹を買い取った。ハブは施設に保管され、週に1度、保健所が引き取っている。直近では20日に引き取られ、その後、職員が施設を清掃したという。
町は25日、職員約20人がハブを捜索。住民が捕獲したものを含めて計4匹を回収した。26日も捜索を続ける予定。