薬物事件で3人目の逮捕者 林理事長を“パワハラ”提訴も…騒動続きに日大生は

日本大学の澤田副学長は、アメフト部の薬物事件の対応をめぐり、辞任勧告を受けていましたが27日、受け入れることが明らかになりました。その一方で、林理事長から“パワハラを受けた”として、1000万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。このゴタゴタに、日大生の本音は……。

記者
「男の身柄が中野警察署に移送されます」
顔を下にむけ警察署に入ったのは、一連の薬物事件で3人目の逮捕者、日本大学アメフト部の3年生・藤津凜人容疑者。捜査関係者によると、今年、都内で友人の密売人から大麻などと認識した上で、薬物を2回にわたり譲り受けたとして逮捕されました。
相次ぐ事件への対応をめぐり、日本大学は臨時理事会で澤田副学長に対し「即時の辞任」、酒井学長に「今年度末での辞任」を勧告していました。
27日、2人が大学側に辞任の意向を伝えたことが明らかになりました。

記者
「どうして辞任(勧告)を受け入れたのでしょうか?」
「学生に一言お願いします」
27日朝、澤田副学長は無言のまま車に乗り込みました。
薬物事件に関する対応で対立する林理事長に対し27日、1000万円の損害賠償を求め提訴しました。「副学長を辞めるよう執拗に求める“パワハラ”を受けた」としているのです。
澤田副学長が部員の部屋から“植物片”を発見しながら、すぐに林理事長らに報告しなかった、いわゆる“空白の12日間”。
林理事長(沢田副学長の代理人弁護士への取材による)
「澤田先生の方からお辞めいただくのがいいんじゃないかなって。12日間は長すぎたと。少なくとも次かその次くらいには出すべきだったと」
澤田副学長(沢田副学長の代理人弁護士への取材による)
「そうした方が良かったと思いますよ。だからといって、12日間(植物片を)持っていたことが違法だったとは思いませんけど」
林理事長(沢田副学長の代理人弁護士への取材による)
「私は大麻と覚醒剤を隠蔽(いんぺい)した大学(の理事長)ということになっているんですよ。誰かが責任を取らないと」
澤田副学長側は、「すべての責任が原告にあるかのような印象操作をされた」などと主張しています。また、今年8月の会見の2週間後の8月22日から9月7日まで、主要な会議のほぼすべてで、林理事長から出席を禁止されたとしています。

続く騒動に、日本大学の学生は…
日本大学2年生
「大人の問題は大人で解決してほしい。就活とかで悪い印象持たれて日大が不利になるのは嫌」
学生が見せてくれたのは、今月10日に理事長と学長の連名で届いたというメッセージ。「学生生活には何の影響も出ないよう対応いたします。どうか安心して毎日を送ってください」などと書かれていました。
日本大学2年生
「『安心してください』って言葉だけ言われても安心はまだできない。方針を決める方々同士でいざこざが起きちゃうと、日大全体に悪い印象が広まってしまう」
“パワハラ”との指摘を受けた林理事長の見解について、日本大学は「訴状が届いておりませんので、回答を差し控えさせていただきます」とコメントしています。
(11月27日放送『news zero』より)

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