2日夜、フィリピン・ミンダナオ島付近を震源とする地震が発生し、日本でも津波が観測された。3日夕にはインドネシア・スマトラ島マラピ火山で大規模噴火が発生した。このところ、太平洋地域で大規模な地震や噴火が相次いでおり、専門家は、将来的に日本を襲う大地震にも警戒が必要としている。
フィリピンの2日夜の地震の規模はマグニチュード(M)7・7だった。日本でも3日午前に東京・八丈島で約40センチの津波が観測された。
3日にはミンダナオ島から約2700キロ先のマラピ山が噴火。オーストラリアのダーウィン航空路火山灰情報センターは、噴煙が1万5000メートルに到達したとしている。
11月には南太平洋のパプアニューギニアのウラウン火山で大規模噴火が発生。昨年1月にも南太平洋トンガ沖で海底火山が噴火した。
立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋学特任教授は「フィリピンの地震はフィリピン海プレートの影響で起きたものだ。インドネシアの噴火もプレートが隣接しており、関係している可能性もある。日本でも駿河湾や沖縄などでフィリピン海プレートに関係する地震が起きている。日本周辺のひずみが解消されるには今後M8・5~9級を経験しなければならない」と指摘した。