鎮静剤投与後に2歳児死亡 初公判で医師2人は無罪主張

東京女子医大病院で当時2歳の男の子が鎮静剤の投与後に死亡した医療事故で、業務上過失致死の罪に問われている医師2人の初公判が開かれ、2人は無罪を主張しました。
医師の小谷透被告と福田聡史被告は、2014年、東京女子医大病院で手術を受けた当時2歳の孝祐ちゃんに対し、鎮静剤「プロポフォール」を投与し、容体に変化があったにもかかわらず適切な対処をせず、孝祐ちゃんを死亡させた罪に問われています。
8日の初公判で、小谷被告は「プロポフォールが死因との、科学的因果関係は証明されていない」とし、福田被告は「プロポフォールは必要な措置だった」としていずれも無罪を主張しました。
検察側は冒頭陳述で「プロポフォール」の投与は70時間以上に及んだとし、「容体が変化しても原因探求の検査をしなかった」と指摘しました。
一方、弁護側は、「孝祐ちゃんの死因は無理な人工呼吸器の離脱」としたうえで、仮に「プロポフォール」が原因だとしても、当時、使用を禁じたり、使用量などを定めた医学的基準はなく、注意義務はなかったと反論しました。

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