神奈川県逗子市で2020年2月、マンション敷地の斜面が崩落し、県立高3年の女子生徒=当時(18)=が死亡した事故で、業務上過失致死容疑で書類送検された管理会社「大京アステージ」(東京)の30代男性社員について、横浜地検横須賀支部が近く不起訴処分とする方針を固めたことが12日、関係者への取材で分かった。
検察側が11日、遺族に対し、事故を予見できたと立証することは困難だとして、不起訴の方針を伝えた。遺族は検察審査会に審査を申し立てる意向という。
事故は20年2月5日朝に発生。逗子市池子の5階建てマンション敷地内の斜面が崩落し、隣接する市道を歩いていた女子生徒が土砂に巻き込まれ死亡した。
県警は、事故前日に斜面上部の亀裂を把握していたのに崩落防止措置を怠った過失があるとして、このマンションを担当していた社員を今年6月に書類送検していた。
事故を巡っては、遺族が大京アステージとこの社員を相手に損害賠償を求める訴訟を起こしており、横浜地裁で15日に判決がある。
[時事通信社]