福岡県宮若市の塩川秀敏市長がパワーハラスメントを繰り返していたとされる問題で、宮若市議会は15日、市長の辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。決議に法的拘束力はなく、塩川市長は「決議は重く受け止めるが、現時点で辞職は考えていない」と述べた。
この問題では、塩川市長が職員に「辞めろ」と暴言を吐くなど9件のパワハラ行為があったとして、複数の職員が市公平委員会に職場環境の改善を申し立てている。市議会は百条委員会を設置して調査している。
辞職勧告決議案は定例会最終日のこの日提案され、賛成9、反対6で可決された。決議は「議会として看過できない。塩川市長はハラスメント行為への認識も希薄で、責任感のなさが散見された。リーダーとしての資質に欠け、市の未来を人権意識のない塩川市長に託すことはできない」などとしている。
市議会は3月にも「市政運営が独善的」として問責決議案を可決していた。【武内靖広】