札幌市内の中学1年生の女子生徒が自宅で自殺した問題で、遺族側の代理人が会見を開きました。
遺族側は第三者委員会の報告書で黒塗りにされていた部分を公開し、いじめの実態を訴えました。
かまくらの中で楽しそうにピースをする女の子。
札幌市内の学校に通っていましたが、中学1年生のおととし、いじめを受けていたことを示す遺書を残し、自宅で自ら命を絶ちました。
22日に遺族側の代理人は会見を開き、女子生徒が受けたいじめの詳細を公表しました。
いじめの内容は「修学旅行の際に遊覧船から落とされそうになった」「虚偽の内容が記載された婚姻届を手渡された」など。
複数の男子に絵の具で服を汚されたといういじめの後には「白い服着て汚しちゃった」と両親に向けたSNSが残されていました。
(両親のコメント)「私は娘を亡くし遺書を見た直後に『いじめは殺人』と感じた」
札幌市教育委員会は、女子生徒が自殺した直後から「いじめの重大事態」として第三者委員会による調査を開始。
21日に、一連のいじめ行為がなければ自殺に至ることはなかったとする報告書を公開していました。
一方で、公表された81ページにわたる報告書では内容の多くが黒塗りとなっていました。
市は「情報公開に関する条例に基づき黒塗りにした」と説明していますが、遺族側の弁護士はー
(弁護士)「出来るだけ開示してほしいのが遺族側の認識」
遺族側が不信感を募らせた、黒く塗りつぶされた女子生徒のSOS。
いじめの実態を検証し再発を防止するため、市教委の情報公開のあり方が問われています。
◇厚生労働省や自殺の防止活動に取り組む専門家などは、悩みを抱えていたら自分だけで悩みを解決しようとするのではなく、専門の相談員に話を聞いてもらうなどして欲しいと呼びかけています。
※北海道いのちの電話011-231-4343(24時間対応)