大川原化工機社長「警視庁、検察庁は検証して謝罪を」 違法捜査認定

化学機械製造会社「大川原化工機(おおかわらかこうき)」(横浜市)の大川原正明社長(74)らが、違法に逮捕・起訴されたとして東京都と国に5億円超の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁が27日、警視庁と東京地検の違法捜査を認める判決を言い渡した。判決後に大川原社長は報道陣の取材に応じ、「警視庁、検察庁にはしっかりと検証をしていただいて、できることなら謝罪をしていただきたい」と述べた。
午後2時の判決言い渡しから約30分後、大川原社長と弁護団は東京地裁前で「違法捜査を認定」「検察官の違法を認定」と書いた紙を掲げた。支援者からは拍手が起こり、大川原社長らは笑みを浮かべた。
大川原社長と元取締役の島田順司さん(70)、元顧問の相嶋静夫さんの3人は2020年3月に警視庁公安部に外為法違反容疑で逮捕され、勾留は約11カ月に及んだ。相嶋さんは勾留中に胃がんが見つかり、被告の立場のまま72歳で亡くなった。
大川原社長は「まずは裁判長に適切な判断をしていただけたものと受けとっている。このことを一緒に過ごしてきた相嶋さんの墓前に早くお伝えしたいと思います」と述べた。【斎藤文太郎】

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