国民年金の保険料、ネットバンキングで支払い可能に 1月から

フリーランスなど自営業者や学生が加入する国民年金の保険料について、来年1月9日から納付書なしでインターネットバンキングで支払えるようになる。厚生労働省は支払いの選択肢を増やすことで、国民年金保険料の最終納付率を高めるのが狙いだ。
利用するには、まず日本年金機構のウェブページ「ねんきんネット」にログインする必要がある。月別の年金記録を確認できるページから納付していない月を選ぶと、納付書情報が表示される。
納付ボタンを押すと、ネットバンキングに納付書情報が送られ、口座から支払いできる。確認した情報を対象の現金自動受払機(ATM)で自ら入力して支払うこともできる。
これまで支払いには納付書か申込書類の提出が必要だった。コンビニエンスストアなどに納付書を持参して現金で支払ったり、申込書類を提出した上でクレジットカードや口座から引き落としたりする方法があった。
厚労省は納付しやすい環境を整えるため、2月からはキャッシュレス決済のアプリで納付書のバーコードを読み込んで支払えるようにした。厚労省の担当者は「これからは納付書が手元になくても支払えるようにすることで、納付率の向上につなげたい」と話す。
最終納付率とは、各年度分の保険料について、納付期限を過ぎた後も含めて、一定期間内に納められた保険料を含めた納付率。国民年金の最終納付率は上昇傾向にある。2010年度分は64・5%だったが、最新の20年度分は初めて8割台に達した。【中川友希】

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