きょう午後、石川県能登地方を震源とする地震が相次ぎ、志賀町では最大震度7を観測しました。
この地震で、志賀町・能登町・珠洲市・輪島市・羽咋市・七尾市では家屋の倒壊が相次いでいます。
県によりますと、震度7を観測した志賀町で家屋倒壊多数、道路陥没などの被害が出ているほか、珠洲市寺家地区では家屋の倒壊が多数、能登町で住宅倒壊、孤立も発生しています。
また、消防によりますと、輪島市河井町で5階建てとみられるビルが倒壊し、住宅街に倒れました。倒れた先の住宅の中にいた人が巻き込まれ、複数のけが人がいるということです。
同じ輪島市河井町では火災が発生、10軒ほどの家屋が燃えて、数人がけがをして病院で手当てを受けています。
交通の情報です。
のと里山海道の全線はじめ、県内の6路線7か所の道路で通行止めとなっています。のと里山海道ではところどころ道路の陥没が起きていて、一部の利用客は志賀町の西山パーキングエリアなどに退避しているということですが、午後9時時点でけが人などの情報は入っていないということです。
また、能登空港では滑走路にひび割れが確認されたため2便が欠航となったほか、小松空港でも15便が欠航となりました。
鉄道では、北陸新幹線、JR北陸本線、七尾線、のと鉄道、北陸鉄道石川線、浅野川線、IRいしかわ鉄道が全線で運転を見合わせ、北陸鉄道はあすも県内すべてでバスと鉄道の運行を取りやめます。
高速道路では北陸自動車道で丸岡ICから新潟中央IC間で通行止め、能越自動車道では穴水ICからのと三井IC間、高岡ICから七尾IC間で通行止めとなっています。
また、多くの市町で断水が発生していて、羽咋市、かほく市では全域で被害が確認されていますが、その他のところでも断水が発生していて、確認を急いでいます。
また、北陸電力送配電によりますと、午後7時現在、石川県内でおよそ3万2700戸が停電しているということです。主な停電地域は珠洲市・輪島市・穴水町・能登町・志賀町・七尾市の一部です。
避難所は小松市で66か所、金沢市で63か所、七尾市で19か所などと県内全域で開かれていますが、地震の揺れが大きかった志賀町、珠洲市、輪島市は調査中で把握できていないということです。
県では震度5弱以上の17市町に災害救助法の適用を要請したほか、七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町で自衛隊の災害要請を行いました。
また、こうした状況を受け、県庁内に災害派遣医療チーム＝DMATの活動支援室を立ち上げ、派遣に向けて各病院の状況や交通状況などの情報収集が行われています。