能登半島地震 石川・志賀で津波4.2m遡上 東大地震研など調査

石川県能登地方を震源とする地震で、同県志賀町にある漁港で津波が4・2メートル遡上(そじょう)していたと、現地調査した石山達也・東京大地震研究所准教授らのチームが4日発表した。
津波は海岸に達したときの高さよりもさらにはい上がる性質があるため、遡上高と津波高は異なる。
チームは2日から半島北部の海岸地形を現地調査した。その結果、志賀町の赤崎漁港ではい上がった津波が高さ4・2メートルの地点に到達したことが、漁港の倉庫に残された痕跡などからわかったという。
今回の津波は、珠洲市の観測点で地震直後から、輪島港の観測点では高さ1・2メートルに到達した時点から、それぞれデータが取れなくなった。このため、震源の近くで実際どのくらいの規模の津波が到達したかはよくわかっていない。
チームは志賀町から輪島市門前町にかけての海岸隆起も測定した。隆起量は最大約3・9メートルで、国土地理院の調査(約4メートル)とおおむね一致した。隆起が大きい場所では、建築物に顕著な被害は確認されなかったという。チームは「隆起量の小さい海岸沿いで、津波被害があったことが考えられる」としている。【垂水友里香】

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